亀岡カーボンマイナスプロジェクト・クルベジ®とは

亀岡カーボンマイナスプロジェクトとは

有機物が分解されたり、燃えて灰になる過程でCO2が排出されますが、それらはもともと大気中にあった炭素を再び大気中に戻すだけなのでCO2の総量は増えません(これをカーボンニュートラルまたは炭素中立といいます)。しかし化石燃料を燃やす際は、長い期間地中に埋まっていた炭素を大気中に追加することになるので、CO2の総量が増えてしまうのです。人間は産業革命以降、莫大な量の石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を燃やしてきました。気中に溜まったCO2を、例えば炭という形態で再び地中に返すことで、炭素の総量を減らす(これをカーボンマイナスまたはカーボンネガティブといいます)ことができるのです。

亀岡市では、2008年から「カーボンマイナスプロジェクト」が大学と亀岡市役所、そして生産者の協働によって開始されました。「カーボン」は「炭素」、「マイナス」は「減少」を意味します。そもそも温室効果ガスであるCO2は炭素原子1つと酸素原子2つからできているので、そのうち炭素を個体の「炭」のなかに固定できれば、大気中のCO2も減らすことができます。

クルベジ®とは

クルベジ(COOLVEGE)ロゴ

農村地域では放置竹林問題が広がっています。かつて人間が生活道具や薪などの燃料をとるために使っていた里山や竹林が、ライフスタイルの変化やプラスチックの普及により放置され、いまでは田畑を荒らす野生の生き物の隠れ場になったり、日本人の原風景である農村風景を壊したりしています。

でも見方を変えれば、これらは使われていない資源(未利用バイオマス資源)でもあるのです。あらゆる草木は二酸化炭素と水と太陽光によってその体を作ります(光合成)。これらの草木が枯れ、分解される過程でCO2が再び放出されます。

そこで、放置竹林を整備して出た竹や、稲作ででるもみ殻、その他有機物を腐らせないで炭にし、それを撒いた田畑で栽培した作物を「クールベジタブル」、略して「クルベジ®」というブランド名で環境保全価値を見える化して販売し、そこで得られた収益でこれらのサイクルを回すことにより、気候変動の緩和とともに、農村の自然の維持、農家の支援という一石三鳥が実現できる!これがカーボンマイナスプロジェクトのコンセプトです。

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